puripuritaroの日記

絵を描いてる男、安田拓郎の雑記。

「SRサイタマノラッパー」を見た。

見たのは先週の月曜日になるのだけれど、ずっと気になっていた、「SRサイタマノラッパー」を今頃見た。見る前からライムスター宇多丸氏の批評とかは聞いていたのだけれど、なんとなく、「他人に何かを伝えることのかっこ悪さを言ってる話」なんじゃないかと思ってた。

 

実際、見てみたところ、想像以上に良かったというか、個人的にはかなり身につまされるところが多い話だった。ネタバレとかするのもなんなので、内容にはあまり触れないでおくけれども、基本的にドコメディで、暴力シーンとかもほとんどないんだけれども、ラッパー志望の主人公たちに突きつけられるのはある種の、「自分たちには言いたいことを伝える手段がない」という、これ以上ない暴力的な現実だったりする。

 

これ、何かしら表現したいタイプの人間は一度は経験したことがあるのではないのだろうか。絵が上手い、という人でも、授業中の落書きが成績につながることはないし、クラスメートに褒められる絵は当たり障りのないことを描いた絵で、本当に描きたいことを描いたら大体キモチ悪がられる(そしてそれはギャラリーの場でも大差ない)。歌が上手い、ギターが上手いという人も、自分で曲を作るよりも、コピーバンドをやってるほうが普通ははるかにウケるだろう。

 

自分の言いたいことを言う、と決めた瞬間、その時に無防備になるしかない自分と、それが他者から見れば滑稽でしかないというその状況、それでも言いたいことがあるから言うんだ、っていう、色々自分の状況と重ね合わせて考えてしまう作品でした。

 


SR サイタマノラッパー(予告編)

「嘆きのピエタ」を観た。

火曜日に、借りたDVDをツタヤに返すついでに、新たにDVDを5本借りてきた。

SRサイタマノラッパー

渇き

危険なメソッド

冷たい熱帯魚

それから、「嘆きのピエタ

だったのだけど、一週間レンタルで、なかなかどれも観れず、昨日ようやく時間ができたので、まず、嘆きのピエタから観ることにした。

 

嘆きのピエタ』(피에타, 英題: Pietà) 2012年

監督 キム・ギドグ 韓国

以前から、「ラースフォントリアーが好きならキム・ギドクはいいと思う」と人に勧められていたのもあって、気になっていたのだけど、なかなかみる気にはならなくて、今回ようやく観ることになった。

話は前に観た「息もできない」と同じように、借金の取り立て人の話だと聞いていたので、似たような話だと思っていたけれど、共通する部分もあったけど、それよりも内容はかなりエグい。

まあ、タイトルからしてもろにそうなんだけど、内容はキリスト教的な贖罪に関する話で。

 

主人公のイ・ガンドは、「ちょっと、こんなやついるか?」っていうレベルで冷酷な取り立て人で、平気で取り立てた先の相手の手首を刃物や工具で「バーン!」してしまう。障害者にして、補償金で借金を、っていうアレらしいんだけど。この辺が、息もできない、の主人公のサンフンとは違うところで、サンフンは暴力的だけど、なんだかんだ憎めないやつで、実在感ありありなのに、ガンドはちょっと超現実的なくらい冷酷なのだ。

そんなガンドの前に、生後間もなく自分を捨てたはずの母親が現れて、奇妙な共同生活が始まるっていう話なんだけど。

 

以下、若干のネタバレ含みます。

 

 

前述の「息もできない」と共通する部分として、暴力的な男が、愛を知って、罪の意識と情に目覚めていくっていうところだけども、「嘆きのピエタ」の場合、暴力がより重いため、この場合の罪の自覚もより強い。これが、キリスト教的なテーマにもつながっているんだろうけど。露骨にキリスト教なシーンといえば、ガンドが「母親」に、自分の肉片を切って食べさせるシーンがあったりもする。

さらに、最後の、贖罪も、サンフンは、自分の選択ではないのに対し、ガンドは、自分の意思で選択して、より強烈な贖罪をつける。

 

っていう、全体的に、重い話だったし、かなり面白い映画だったけど、何度も比較するようだけど、実在感っていう意味では、「息もできない」派かなあ、自分は、という感じですかね!

 

制作日記2017/5/15 16日更新

4月に個展を終えてから、時間差で疲労感に襲われ、しばらく全く作業ができなかったんだけども、ここ最近になってまた少しずつできるようになってきた。

 

そんな感じで、昨日描いていたスケッチを。

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しばらくこんな感じのネタしか更新が思いつきません!頑張ります!

とりあえずブログを始めることにした。

なんだか脈絡なくブログを始めることにしたのだけれども、もしかしたらこれを読む人の中には僕のことを知らない人もいるかもしれないので、軽く自己紹介を。安田拓郎といいまして、画家として活動しております。30手前にもなって、なかなかうだつがあがらないまま、現状どうしよう、みたいな感じで活動を続けてる感じでございます。

だいたい作品とかは下記URLの通り。

puripuritaro.wixsite.com

今後、何かと記事を増やしていくつもりなので、まあ、とりあえず今日はこんな感じで。